大阪都構想という壮大なる社会実験

朝まで生テレビin大阪を見終わる。3時間の長丁場だったので土日にまたいで見る。橋下市長vs6人の反橋本という構図だが、反橋下を標榜する人たちは全くもって歯が立たなかった。逆に大阪都構想の内容がより分かりやすく浮き彫りになり、橋下市長側にとってはとても良いアピールの場になったと思う。

彼の一貫した主張は主権を市民に戻そうということ。行政区分を小さくしてその中の生活レベルの政策はその中で決めてもらおうというもの。20万人程度なら直接民主主義に近い意思決定ができるのではないかという持論を展開。地域ごとに特色を持たせて競争させる。もしかしたら区民税率を下げる区があったり、税が高いけど高福祉の区も混在するようになるかもしれない。大阪都構想はあくまでも仕組みの話であり、どう変わるかはそこに生活する市民にゆだねるというスタンスであると理解した。これは番組内で唯一、橋下側についていた評論家東浩紀の提唱する一般意志2.0に近い発想だと思われる。ネット社会を迎え、今まで以上にさまざまな意見を集約させ活用することができる環境を政治に活用すべきだという主張である。なので橋下氏が内に秘めた意志は不気味なほどに表に出てこない。学識経験者、知識人の意見は政治に本当に不要なのだろうか。別の番組で100人いて馬鹿が51人いたらどうなるかとビートたけしは説いていた。これは壮大な社会実験の始まりに思える。